「呉さん、いつハサミを置くんですか?」

僕がお店を始めて、よく聞かれることがあります。

それは、
「 呉さん、いつハサミを置くのですか? 」
本当によく聞かれます。


実際に、そう言われて、
即答できない自分がいて、なんとなく50歳から60歳ぐらいかな?なんて、ぼんやりと考えていましたし、答えていました。


DECOのこの先10年の計画では、
5店舗まで、お店の数を増やしていきたいと
決めているので、その場合、ある程度
経営に専念して、時間を空けないとならないなとは、考えています。


ただ、僕はもともと創るのが好きで美容師を始めました。お金を儲けたいとか、地位を築きたいとかの欲が完全にないと言えば嘘ですが、実はあまりありません。


実際のことを言えば、そんなことを言っては
ならない立場なのはわかっています。

もちろん、スタッフみんなが幸せに生活できて、家族を普通に持てるぐらいの、
社会人として最低限な枠は外さないぐらいは稼がないとならないとは当たり前に思っていますが、よく言うフェラーリ、ポルシェ、3億円の豪邸に住みたいとか、50歳になったら引退して悠々自適に暮らしたい。
みたいな欲はあまりありません。


働くのが、生きがいだと考えているので
もしかしたら死ぬまで仕事をしているかもしれません。


リタイアして、みんな何をしたいのかな?
なんて考えます。
ゴルフ?釣り?読書?散歩?ギャンブル?
もちろん、人それぞれ価値観があるので、
否定は全くしないのですが、
それならば、僕はハサミを握って髪を切っていたいです。切らせてくれる人がいる限り、
髪を切っていたいです。


これもよく聞かれるのですが、
毎日髪を切っていて飽きないの?と聞かれます。


答えは、飽きないです。
毎日、発見がありますし、髪は生きているので、2度と同じ状態、条件で切ることはできません。もちろん、お客様の心理や精神状態も毎回違います。同じ条件で切ることは一度もありません。工場とは違います。


僕達、美容師の仕事は、その瞬間、瞬間を
切りとりクリエイトする仕事なのです。


だから、髪を切ると同時にお客様の気持ちも
汲み取り、心も切ることができます。


そんな仕事ですから、飽きるわけがなく
終わりがありません。


おそらく、僕は身体が許す限り、
切り続けるでしょう。


そのために、しっかりと心身を整えて
プロフェッショナルとして
積み上げて生きたいと思います。


お客様にはお礼と同時に
これからも、よろしくお願いいたします、と
三つ指ついて申したいです。


では、では、

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デコノクレ

渋谷神南で美容室DECOを営む クレヒトシの少し変わった日常をお届けいたします。 髪を切れば人生が変わります。 是非、ご相談ください。